「格安SIMに興味があるけど、知識がなくてどうすればいいか分からない!」
「格安SIMを調べても専門用語ばかりで意味不明…」

上記のように考えている格安SIM初心者は多いです。実際のところ、契約プラン・端末・格安SIMの種類・手数料関連・手続き方法など覚えるべきことが多すぎるため、記事を書いている私でさえも面倒くさいと感じます。

この記事は、格安SIMを検討し始めた初心者の方のために、格安SIMにまつわる知識や選び方をすべて網羅した解説記事となっています。この記事を読み終わるころには、格安SIMの情報を正しく理解し、選ぶべき格安SIMの道筋が見えていることでしょう。

私は、家電量販店で携帯の販売員をしています。携帯事情に長けている私が、格安SIMの必要な知識を解説します。

本記事は、格安SIM初心者の方に必要だと思う知識をすべて網羅しています。従って、かなりの情報量を設けており少し長めの記事となっています。そのかわり、この記事だけで格安SIM選びに必要な知識をほぼ獲得できるため、適度に休憩を挟みながらゆっくり読んでみてください。

SIMカード・格安SIM・格安スマホとは

そもそも、SIMカード・格安SIM・格安スマホといった言葉の意味を理解する必要があります。前述の単語は似たような使われ方をしますが、意味が少しだけ異なります。

・SIMカード

SIMカードとは、小指の爪ほどの大きさをしたチップのようなものです。SIMカードには、携帯会社と契約した情報が紐づけられています。

このSIMカードをスマホの中に差し込むことにより、携帯会社と契約した内容でスマホを使うことができるようになります

例えば、ドコモで契約したSIMカードをスマホに差し込めば、ドコモの契約でスマホが使えます。このように、中身のSIMカードによって利用するスマホのキャリア属性やプラン内容が決定します。

また、SIMカードには以下のように3つのサイズ(規格)の違いがあります。

  • nanoSIM(ナノシム)
  • microSIM(マイクロシム)
  • 通常SIM(ノーマルシム)

SIMの大きさは、スマホによって入れられるサイズが異なります。そのため、SIMカードはスマホの対応サイズと一致させなければ挿すことができません

ただ、今はほとんどのスマホがnanoSIM(ナノシム)となります。そのため、よほど昔のスマホでない限り、基本的にnanoSIMを使うと考えてください。

スマホによってSIMカードが挿入されているところは異なりますが、だいたい「側面のハッチ」か「裏ぶたの電池パック収納箇所」のいずれかに入っています。

▼SIMカードの挿入口(iPhoneの場合)

このように、まずはすべてのスマホにSIMカードが挿入されていることを認識しましょう。

・格安SIM

格安SIMとは、MVNO(格安SIM事業者)が提供しているSIMカードのことです(MVNOについては後述します)。格安SIMは名前の通り、非常に安い月額料金で利用することができます

・格安スマホ

格安スマホとは、格安SIMを挿し込んだスマホのことを指します。

格安SIMと格安スマホは、ほとんど同じ意味として使われることが多いです。ただ、あくまで格安スマホは格安SIMを入れるための端末(容れ物)を指す言葉だということを理解しておきましょう。

まとめると、格安スマホを持つには、以下の手順に沿って手続きを進める必要があります。

  • MVNOで「SIMカード」を契約する(=格安SIM)
  • 格安SIMをスマホに挿す(=格安スマホ)

SIMカード・格安SIM・格安スマホには、このような意味の違いがあるため、覚えておいてください。

MNO・MVNO・MVNEとは

格安SIMを調べていると、「MNO」「MVNO」「MVNE」という言葉を目にします。これらの単語は略語であり、実際は以下の言葉を意味します。

  • MNO=Mobile Network Operator(モバイル・ネットワーク・オペレーター)=移動体通信事業者
  • MVNO=Mobile Virtual Network Operator(モバイル・ヴァーチャル・ネットワーク・オペレーター)=仮想移動体通信事業者
  • MVNE=Mobile Virtual Network Enabler(モバイル・ヴァーチャル・ネットワーク・イネイブラー)=仮想移動体サービス提供者

上記の言葉だけではピンとこないと思うので、以下でもう少し補足します。

・MNO

ドコモ・au・ソフトバンクのいわゆる大手3キャリアのことです。自社で通信設備を保有し、自社ブランドで通信サービスを提供している携帯会社になります。

・MVNO

MVNOとは格安のSIMカードを提供している会社(格安SIM事業者)のことです。MNOである大手キャリアと異なる点として、MVNOは通信設備を自社で保有していないということが挙げられます。

MVNO(格安SIM事業者)はMNO(大手3キャリア)から電波を借りて運営しています。通信設備の維持費は膨大です。ただ、それらの費用がかからないため、MVNOはユーザーに対して格安のプランを提供することができます

また、MVNOの電波は大手3キャリアのものを使っているため、電波のエリアは大手キャリアと同じになります。

・MVNE

MVNEは我々エンドユーザーには馴染みの薄い言葉ですが、簡単に言えばMVNO(格安SIM事業者)を支援する会社のことです。

格安SIMの事業は、回線の確保だけでなく、販売する端末の調達やユーザーサポートの体制を整える必要があります。これらは準備に大きなコストがかかるため、それらをサポートする企業としてMVNEが存在します。

具体的には、以下のような支援をMVNOに対して行っています。

  • 回線の提供や貸し出し
  • システムの開発業務
  • 運用保守
  • セットアップのサポート
  • 利用者の支援
  • ロジスティクスなど

MVNEに該当する事業者で有名な会社は「インターネットイニシアティブ(IIJ)」や「日本通信」などです。この2社は、MVNOとして格安SIMを提供しているだけでなく、MVNEとして他のMVNOの支援も行っています。

なぜ格安SIMはキャリアよりも安く提供できるのか

格安SIMはその名の通り、大手キャリアと比較して月額料金を圧倒的に抑えることができます。では、なぜ格安SIMは大手キャリアよりも月額料金を安く提供することができるのでしょうか。理由は3つあります。

  • 理由①:格安SIMは自社で通信設備を保有していないから
  • 理由②:格安SIMはショップを設けていないから
  • 理由③:メーカーの携帯端末の開発に携わっていないから

・理由①:格安SIMは自社で通信設備を保有していないから

通信設備には膨大な維持費がかかります。しかし、格安SIMは大手キャリアから電波を借りて運営しているため、設備投資にお金を使っていません。

・理由②:格安SIMはショップを設けていないから

ほとんどのMVNO(格安SIM事業者)はショップを設けていません。ショップを運営するには、そこで働く従業員の人件費や店舗設備の維持費がかかります。しかし、ショップを運営していないため、これらの費用も不要になります。

・理由③:メーカーの携帯端末の開発に携わっていないから

大手キャリアは、自社の販売戦略に合わせた端末の開発にもお金を使っています。それに対して、MVNOはメーカーが独自で作っている「SIMフリースマホ(どの会社のSIMも挿して使えるスマホのこと)」を代理販売しているため、開発コストがかかっていません。

以上のように、MVNOは通信事業におけるさまざまなコストを節約しているため、そのぶん月額費用を下げることができるのです。

格安SIMのメリット

では、大手キャリアから格安SIMに切り替えるメリットはどのようなものがあるのでしょうか。順番に解説していきます。

メリット①:月額料金が安い

まずは、もっとも目を惹く最大のメリットが「圧倒的な月額料金の安さ」になります。大手キャリアと格安SIMでは、少なくとも2000〜3000円、高ければ7000円以上もの月額料金の差を生み出すことができるからです。

例えば、私がとあるお客さんの携帯料金の見積もりをしたときの話をします。そのお客さんはauを使っており、安くしたいけど会社を乗り換えるのは不安だと相談に来ていました。

そこで、ほぼ同じ条件でauとUQモバイルの見積もりをそれぞれ出してみました。そのときの見積もりの差が以下のようになります。

▼auの見積結果:9158円(税込)

▼UQモバイルの見積結果:4622円(税込)

上記の例で言えば、auからUQモバイルに切り替えたことによる月額料金の差は9158-4622=4536で「4536円/月(税込)」でした。これが契約期間である2年ものあいだ続くと考えると、総額108864円(4536×24=108864)もの差となります

後述しますが、格安SIMはメリットだけでなくデメリットもあります。ただ、このように圧倒的な月額料金の価格差があるため、お客さんは最終的にUQモバイルを契約していきました。

メリット②:契約縛りがゆるい

メリットの2つ目は「契約の縛りがゆるい」という点です。まず、大手キャリアと格安SIMでは契約のスタイルが大きく異なります。具体的には、以下のようになります。

携帯会社契約名契約内容
大手キャリア更新契約2〜3年間の契約が終わったあと、
3ヶ月間の更新月という
違約金のかからない期間を経て、
もう一度同じ契約が更新される
格安SIM最低利用期間半年〜3年間の契約が終わったあとは、
どのタイミングでやめても違約金が発生しない

大手キャリアの更新契約は、一度契約を満了してもまた同じ契約を繰り返すシステムになっています。

契約期間と契約期間の間に存在する3ヶ月間の更新月に解約しなければ違約金が発生します。そのため、ほとんどのユーザーは大手キャリアから離れる際に違約金が発生してしまうことになります

一方、格安SIMの場合、契約期間を満了すれば違約金が発生することは一切ありません。勝手に契約が更新されることも無いため、契約期間さえ使い切ればタイミングを見計らわなくても良くなります。

また、大手キャリアは2〜3年の契約が普通ですが、格安SIMは半年や1年ほどの契約期間であることがほとんどです。そのため、大手キャリアと違って解約がしやすいという特徴を持ちます。

ただ、総務省の指示により、2019年10月頃に大手キャリア含めて違約金が一律1000円になるという話があります。このあたりの情報はまだ不透明ですが、もしそうなった場合、契約期間のパワーバランスは多少崩れることになるでしょう。

メリット③:カバーエリアは大手キャリアと同じ

3つ目のメリットは、電波を受信するエリアは大手キャリアと同じという部分です。

格安SIMはdocomo・au・softbankの3社から電波帯域を借りており、その借りた電波をユーザーに提供しています。そのため、格安SIMで使われている電波は、もともとは大手3キャリアのものになります

格安SIMは大手キャリアの電波を借りて運営しているため、大手キャリアで受信する地域は格安SIMでも繋がることを意味します。

例えば、「LIBMO(リブモ)」や「BIGLOBEモバイル」などのMVNO(格安SIM事業者)はdocomoの電波を使っています。また、「UQmobile」などはauの電波を借りています。

画像のように、格安SIMによって提供している電波の種類が異なります。

また、複数の回線を取り扱っているMVNOも多いです。たとえば、mineoという事業者はdocomoとauの両方の電波を取り扱っています。この場合、Dプラン(ドコモ)やAプラン(au)というように、プラン別にして電波を選択できるようになっています。

したがって、自分がいままで使っていたキャリアと同じ電波を利用できる格安SIMを選べば、「電波が入らない!」というトラブルを回避することができます。

メリット④:今の電話番号をそのまま引き継げる

4つ目のメリットは現在の電話番号をそのまま引き継ぎ契約できるという点です。

携帯の契約には3つの方法があります。それは以下のようになります。

  • 機種変更…電話番号や会社を変えず、機種やプランのみを切り替える契約
  • 新規契約…電話番号やプラン含めて、まったく新しい回線を作る契約
  • MNP契約…電話番号を引き継ぎ、他社へ乗り換える契約

MNP(モバイル・ナンバー・ポータビリティ)とは、電話番号を引き継いで新たな会社と契約をすることです。

まったく新しい電話番号にしたり、インターネットのみの契約にしたりする場合は別ですが、今回あなたが検討している「大手キャリアから格安SIMに乗り換える」という契約手法はMNPに該当します

格安SIMはMNPによる契約に対応しているため、今の電話番号を引き継ぎたい場合でも安心して契約することができます。

「MNP契約」の詳細記事はこちら

格安SIMのデメリット

前述のようにメリットの多い格安SIMですが、デメリットもあります。ここからは格安SIMの欠点について触れていきます。

デメリット①:キャリアメールが使えなくなる

格安SIMに限った話ではないですが、今契約している携帯会社から乗り換える際に今まで使っていたメールアドレスが使えなくなってしまいます。

携帯会社が変わるため、ドメイン(docomo.ne.jpなどの@より後ろのこと)を引き継ぐことができないからです。

例えば、auでドコモのメールアドレスを使うことはできないのは分かると思います。それと同じで、格安SIMも今の携帯会社とは別の会社になるため、アドレスも別のものを作り直さなければならないのです。

今のアドレスが変わってしまうのは仕方がないのですが、私としては格安SIMへの乗り換えを機にフリーメールへの切り替えをオススメしています。

なぜなら、キャリアメールは今回のように携帯会社を乗り換えるたびにアドレスを変更しなければならないからです。

また、最近ではメールよりもLINEなどのSNSで連絡を取るケースが増えてきたため、アドレスを変更しても実害は少なくなってきています。

それどころか、フリーメールはいくつも作ることができます。

複数メールアドレスを作っておけば、迷惑メールが入ってきても問題ない用の「捨てアドレス」を作ったり、仕事用とプライベート用に分けたりできるため、フリーメールはキャリアよりも利便性が高いと言えます。

したがって、キャリアメールは使えなくなるものの、最近はフリーメールの方がなにかと都合が良いため、格安SIMへの乗り換えを機にメールアドレスを変えてみることをおすすめします。

デメリット②:大手よりも通信が不安定

二つ目のデメリットは大手キャリアよりも通信品質が落ちることがあるという点です。特に、早朝8:00・昼間12:00・夜間21:00あたりは劇的に通信速度が遅くなるケースが多いです。

MVNO(格安SIM事業者)は大手キャリアから電波を借りています。そのため、限られた電波帯域の中では、混み合う時間帯になると回線が混雑してしまうからです。

例として、格安SIMの楽天モバイルで1日かけて通信速度を測定した結果が以下のようになります。

▼楽天モバイルの通信速度を測定

時間帯通信速度
00:00
02:00
04:00
06:00
08:00
10:00
12:00
14:00
16:00
18:00
20:00
22:00

▼実際に測定したときの画像

デメリット③:長電話に向いてない

デメリット④:クレジットカードによる決済が多い

デメリット⑤:ショップがない

デメリット⑥:スマホの保証がなくなる

デメリット⑦:契約や設定を自分で行う必要がある

数だけ見ると、メリットよりもデメリットの方が多いです。おそらく、「通信が不安定」「クレカ決済」「ショップがない」「設定を自分でやる」あたりが特にネックになっている人が多いように感じます。

ただ、紹介したデメリットの多くは一工夫すれば補えるものが多いです。

また、デメリットを差し引いても、やはり月額料金の圧倒的な安さは魅了的です。そのため、上記のデメリットを欠点と感じなければ格安SIMを検討してみるといいでしょう。

「音声通話・データ通信」とは何か

格安SIMのホームページでプランの説明などを見ていると、「音声通話」や「データ通信のみ」などの言葉を目にします。これらの言葉の意味を説明します。

音声通話・データ通信とは、その契約で何ができるのかを指しています。具体的には、以下のような内容となります。

  • 「音声通話プラン」…電話+インターネットが行える標準的なプラン
  • 「データ通信プラン」…インターネットのみ行える限定的なプラン

音声通話プランとは、通話とインターネットを両方とも使いたい人向けのプランです。格安スマホをメインで利用する場合は、基本的には音声通話プランに加入します。なぜなら、音声通話プランに加入しなければ通話ができないからです。

一方、データ通信プランは、通話を全くせずにインターネットだけを利用したい人向けのプランです。こちらは、本当に電話を使わないか、2台持ちをする場合に加入します。

2台持ちとは、例えば、電話は折りたたみ携帯(ガラケー)で行い、インターネットはスマホやタブレットで行うという「使い分けをする方法」になります。この場合、端末によって役割を分担させるため、データ通信プランを利用する価値が生まれます。

そして、データ通信プランを選ぶにあたり、注意すべき点があります。それは、データ通信プランは、さらに2種類のプランに分かれるということです。

データ通信プランのSMS有無について

データ通信プランには、「SMS付き」と「SMS無し」という2つの選択肢があります。月額料金を140円ほど上げれば、SMS機能を付けることができます。

SMSとは、「ショート・メッセージ・サービス」の略で、ドコモ・au・ソフトバンク(大手3キャリア)にもあるショートメールやCメールのことです。@docomo.ne.jpのようなEメールアドレスを持っていなくても、電話番号があればメールを送ることができます。

ただ、電話回線を利用した簡易的なメールシステムのため、Eメールと違い大容量のデータを送受信することはできません。例えば、全角70文字以上は容量オーバーのため送れませんし、写真などを送ることもできません。

また、SMSは送信時に一通あたり最低3円の送信料が発生します。しかしEメールは、定額プランであれば無料で送ることができます。格安SIMで取り扱っているプランは、9割が定額プランのため、ほとんど無料で通信できることになります。

このように、ほとんどのケースでSMSよりもEメールの方が優れているため、SMSは不要なのではないかと感じると思います。ただ、それでもSMSを付ける意味はあります

・緊急時のメールとして利用する

SMSは電話回線を利用するサービスのため、Eメールアドレスのようにインターネット回線は利用しません。つまり、もしインターネット回線が使えなくなってしまっても、SMSだけは利用することができます

前述の通り、データ通信プランは通話をすることができません。そのため、万が一、インターネットが使えなくなってしまった場合、一切の連絡手段が断たれることになってしまいます。

したがって、データ通信プランを選ぶうえで、「緊急の連絡手段としてSMSを付けておく」ということがあります。

・SMS認証を行う際に必要

インターネットのサービスには、「認証登録」と呼ばれるものがあります。認証登録とは、サービスを利用するにあたって、本人であることを証明する作業になります。

多くの場合、認証登録は「ワンタイムパスワード」と呼ばれるシステムが採用されています。ワンタイムパスワードとは、一時的に利用できるパスワードを発行し、それを確認・入力することでサービスが利用できるようになるシステムのことです。

特に、SMSへワンタイムパスワードを送信する「SMS認証」がセキュリティも高いため、各種サービスで幅広く採用されています。例えば、LINEやFacebookなどの大手サービスもSMS認証を採用しています。

中には、SMS認証ができなければサービス自体が利用できないものもあるため、そのようなサービスを利用したい場合、SMSを付けておく必要があります。

「音声通話・データ通信」に関する詳細記事はこちら

「エントリーパッケージ」とは何か

格安SIMの契約方法について調べていると、「エントリーパッケージ(申し込みパッケージ)」という単語が目に留まります。

エントリーパッケージを簡単に説明すると、初期費用(契約事務手数料)を安く抑えるための前売り券のようなものです。

格安SIMを契約するときにかかる初期費用は、ほとんどが3000円(税抜)です。この初期費用は契約事務手数料とも呼ばれ、契約した翌月の引き落としに必ず請求されてしまいます。

しかし、ネットで格安SIMの申し込みをするとき、エントリーパッケージに記載された「エントリーコード」を入力することで、契約事務手数料がかからなくなります。

例えば、格安SIMの契約会社である楽天モバイルやmineo(マイネオ)などは、リアル店舗や、Amazonなどのネット通販でエントリーパッケージを販売しています。

そこで売られているエントリーパッケージの価格は、なんと500円以下のものがほとんどです。

これを事前に入手しておくことで、初期費用の3000円(税抜)がかからなくなります。仮に、500円のエントリーパッケージを購入した場合、2500円(3000−500=2500)もの料金を節約することができます

そのため、契約の意志が決まっているのであれば、エントリーパッケージを買わない手はありません。必ず、事前に手に入れておきましょう。

「エントリーパッケージ」の詳細記事はこちら

「SIMロック・SIMフリースマホ」とは何か

格安スマホを何にしようか調べていると、「SIMロック」や「SIMフリー」といった言葉を目にします。この2つの言葉の意味を説明します。

・SIMロックスマホ

SIMロックとは、他社のSIMカードが使えない状態のスマホを指します。例えば、ドコモを契約したときに購入したスマホ(ドコモ端末)は、ドコモのSIMロックがかかっています。

ただ、SIMロックがかかったままでも、格安SIMを挿して使うことはできます。それは、「スマホのキャリアと同じ系列の格安SIMを挿す」という方法です。

例えば、ドコモのスマホを格安SIMで使いたいと考えた場合、「ドコモ系の格安SIM」を挿せば、普通に使うことができます。

ドコモ系の格安SIMとは、例えば「OCNモバイルONE」や「IIJmio(みおふぉん)」などの通信事業者です。前述の通信会社は、ドコモの通信設備を借りて運営しているため、ドコモ系の格安SIMと呼ばれています。

契約する携帯会社は異なりますが、もともと同じドコモの電波のため、SIMロックがかかっていても基本的には問題なく使うことができます

一方で、SIMロックのかかったドコモ端末を、au・ソフトバンク・ドコモ系以外の格安SIMで使うことはできません。そのため、ドコモ端末に別会社のSIMを挿して利用したい場合、SIMロックを解除する必要があります。

・SIMフリースマホ

SIMフリーとは、前述したSIMロックがかかっていない状態のスマホを指します。SIMフリースマホは、はじめからSIMフリー端末の場合もあるし、SIMロックを解除してSIMフリー化したものもあります。

SIMフリースマホの購入方法はいくつかあります。主に、格安SIMを契約するときに一緒に買う方法と、家電量販店などのリアル店舗で販売しているものを買う方法の2つが一般的です。

SIMフリースマホであれば、ドコモ系・au系・softbank系だけでなく、海外の現地SIMなども挿せます。そのため、格安SIMを検討している人のほとんどが、SIMフリースマホを調達しています

ただ、SIMロックスマホをSIMフリー化する方法もあります。こちらも、そこまで難しくありません。具体的には、契約内容の確認や変更が行えるサイト(My docomo・My au・My softbankなど)へアクセスし、自身でweb上からSIMロックを解除する方法があります。

もしくは、各キャリアショップへ行き、SIMロック解除を窓口でお願いする方法もあります。ただし、こちらは3000円(税抜)の手数料がかかるため、基本的にはweb上でSIMロックを外すことをおすすめします。

ただし、あまりに古いスマホの場合は、SIMロック解除自体に対応していないこともあるため、注意が必要です。具体的には、2015年5月1日以降に発売された機種がSIMロックができる端末になります。

「SIMロック・SIMフリースマホ」の詳細記事はこちら

「対応バンド」とか何か

対応バンドという言葉を知っているでしょうか。対応バンドとは、簡単に言えば、「スマホとSIMの相性」を指しています。どの会社のSIMも挿せるSIMフリースマホであっても、必ず使えるという保証はありません。それは、この対応バンドというものが関係しているからです。

スマホのスペック表を見ていると、以下のような文字の羅列を目にすることはないでしょうか。

これが対応バンド(帯域)と呼ばれるものです。これと同じ周波数帯を利用しているSIMであれば、電波を受信して使うことができます。

例えば、上記の画像を例にすると、FDD LTEやTD LTEという言葉の横に「Bからはじまる数字の一覧」があります。このBはBand(バンド=帯域)のことを指しています。

そして、通信会社が発行しているSIMは、あらかじめ対応しているバンドが決まっています。例えば、ドコモは「B1/3/19/21/28/42」の帯域に対応しています。

つまり、画像の「B1/3/5/7/8/18/19/26/28/41」の帯域に対応できるスマホの場合、ドコモの「B1/3/19/28」のバンドに対応していることになります。

記載されているすべての帯域と一致していなくても、電波を受信することはできます。しかし、バンドによって性質が異なるため、バンドの特性を理解しておく必要があります

例えば、先ほどの「B1/3/19/28」の各バンドの特性は以下のようになります。

Band1

 

(2.0GHz)

高速通信でエリアも広い日本国内の主力電波。これが無いと使い物にならない。
Band3

 

(1.7GHz)

ドコモが東名阪エリアで使っている帯域。ドコモの場合、東名阪エリアでは必須の電波となる。
Band19

 

(800MHz)

速度は遅いが、ビル群や地下などに届く。山間部や新幹線などで活躍する帯域。
Band28

 

(700MHz)

Band19と性質は似ている。Band19でカバーし切れないところを補完しているが、必須ではない。あればいいなぐらいに帯域。

このように、バンドによって活躍する場所やエリアが異なります。そのため、上記の例でいえば、ドコモの契約者で山登りをする人は、Band19に対応するスマホを買った方が良いということになります(山間部に強い帯域のため)。

ただ、各通信会社によってバンドの使われ方は異なります。例えば、ドコモのBand3は東名阪エリアで主に使用されていますが、ワイモバイルのBand3は主力電波としてあらゆる地域で利用されています。

したがって、「どの会社のバンドが使えれば、快適に利用できるのか」を踏まえたうえで、そのバンドに対応しているスマホを購入する必要があります。

「正しいスペック表の見方」はこちら

「対応バンド」の詳細記事はこちら

「通信制限」とは何か

スマホを利用していると、「通信制限」や「ネットワーク利用制限」という言葉を耳にすることがあると思います。

通信制限とは、指定された1ヶ月間のパケット量(インターネットの利用量)をオーバーしたときに、インターネットの接続スピードが極端に下がってしまう規制状態のことです。

通信制限にかかると、Youtubeやインスタグラムなどの動画や画像はほとんど見れなくなります。また、ブログやネットニュースなどの文字情報も、ページが開くまでに、かなりの時間がかかってしまいます。

なぜ、このような規制がかかってしまうのでしょうか。それは、「ネットワークの容量には限りがある」からです。

例えば、昼間や夜中など、みんながスマホを使う時間帯に、急にネットの速度が落ちたことは無いでしょうか。ネットワークは、誰かが大量に利用すると、他の人が利用できる余裕がなくなってしまうのです

ただ、それを野放しにすれば、使えない人が続出し、不平不満が出てしまいます。そこで、「月額料金をたくさん払ってくれる人はいっぱい使っていいよ」というように、携帯事業者側がルールを設けています。

それでも、たまに回線が遅くなることはありますが、この規制によって、そこそこ平等にインターネットを使える体裁が整っています。

「通信制限」の詳細記事はこちら

「GB(ギガバイト)」という単位には意味が2つある

格安SIMのプランや格安スマホを調べていると、GB(ギガバイト)という単位を目にします。実は、格安SIMにおけるGBには、意味が2種類あることを知っているでしょうか。

・パケット使用量としてのGB

ひとつは、パケット使用量としてのGBです。パケットとは、わかりやすく言えば、「インターネットをどれだけ使ったかを測る数値」になります。

格安SIMのプランを公式ホームページなどで調べれば、以下のような表を必ず目にするはずです。

選択したプランの数値だけ、1ヶ月間インターネットを利用することができます。規定のGB数値をオーバーすると、インターネットの通信スピードが低下する「速度制限」がかかってしまいます。ただ、1ヶ月単位となっているため、翌月になれば規制は解除されます。

速度制限を回避するためには、プランを上げたり、パケットの繰り越しやシェアなどを行うことで解決します。

・スマホのデータ容量としてのGB

もう一つは、スマホにどれだけのデータが入るかを示す単位として使われています。

スマホを買おうと考えたとき、64GBや128GBという数字が、商品名と一緒に記載されているのを見たことはないでしょうか。

これが、そのスマホに入れられるデータ容量になります。この数値が大きいほど、写真・動画・アプリなどをたくさん保存できるようになります。

ただ、注意しなければならない点として、月額プランと違って、本体のデータ容量は変更することができません。なぜなら、スマホのデータ容量は商品特有のものだからです。

プランを変えれば、スマホ本体に入れられるデータ容量が増えると思っている人がいますが、それは違います。そのような人たちは、おそらく「クラウドサービス」と呼ばれる、インターネット上にデータを保管するサービスと勘違いしている人がほとんどです。

したがって、写真やアプリなどを、本体にたくさん入れておきたい場合は、あらかじめ大きい容量のスマホを選ぶ必要があります。以下は、私の持っているiPhone7 128GBのストレージ(保存領域)になります。

特に、写真・動画の二つがもっともデータを食いつぶす存在です。私が、家電量販店の店員としてお客さんの接客をしていたとき、データ容量がいっぱいな人のほとんどが、写真や動画を大量に保存しているユーザーでした。

したがって、写真や動画をたくさん保存する人は、目安として128GB以上のスマホを選ぶようにしてください。

「テザリング対応」とは何か

テザリングとは、スマホやタブレットで受信している電波を「中継」して、パソコンやゲーム機器などのネット接続できる端末をインターネットにつなげる機能です。

これがあれば、自宅や外出先にインターネット環境がなくても、ネット環境を作り出すことができます。

自宅にネット環境があったり、外出先でネット環境を作り出せる「モバイルWi-Fiルーター」を持っていたりする人にとっては要らない機能です。

ただ、単身赴任が多かったり引っ越しが多かったりする場合は、何度も工事をしてネット環境を作る必要がないため、手間がかかりません。

ただ、テザリングを使うにあたって注意すべき点があります。それらを、今から説明します。

・プランによっては有料になる

ここでいうプランとは、ドコモであれば「カケホーダイプラン」、auであれば「ピタットプラン」といった、電話やネットの利用量を決定するメインプランのことです。

テザリング機能は、基本的には無料でつけることができます。しかし、特定の事業者・プランを選ぶと、相場として500円/月(税抜)の料金がかかる場合があります

例えば、auの「LTEプラン」や「カケホ・スーパーカケホ(5GB以下)」を選んだ場合、テザリングは2年間無料で付けることができます(3年目以降は有料)。

しかし、同じauのプランでも、「ピタットプラン・フラットプラン」や「カケホ・スーパーカケホ(20GB以上)」を選択すると、テザリングは有料になります。

このように、選択したプランによっては、毎月お金がかかる可能性があります。

・無制限に使えるわけではない

テザリングは、湯水のようにインターネットが使えるサービスではありません。前述した「メインプランで指定されたパケット量」の中で、やりくりする必要があります。

例えば、毎月5GBまでインターネットが使えるプランに加入したとします。この場合、5GBを越えると、ネットのスピードが極端に遅くなる「速度制限」にかかってしまいます。

テザリングでパソコンを利用した分だけ、先ほどの5GBまでのパケット使用量を食いつぶすことになります。そのため、テザリング機能でパソコンを使っていたら、「いつのまにかスマホに速度制限がかかっていた」ということになる可能性もあります。

それだけならまだ良いのですが、メインプランが上記のような定額制のプランではなく、auのピタットプランのような「従量課金制」のプランの場合、テザリングを使った分だけスマホの月額料金が上がってしまいます

したがって、自分の加入したプランの許容範囲を把握したうえで、テザリングを使う必要があります。

・通信品質が悪い

また、テザリングはスマホを中継している電波のため、通信の品質があまり良くありません。特に、アクション系のゲームとは相性が悪いです。なぜなら、アクションゲームは機器の処理能力や高品質な電波が要求される高度な作業だからです。

厳密には異なりますが、大雑把なイメージとしては、以下の画像のように比較できます。左の方が、通信品質が高いことを表しています。

したがって、ゲームや動画などの高負荷のかかる作業をするときは、左側のできるだけ高品質な電波を受信して行ってください。

一方、ニュースやブログなどの文字情報を見るときや、中画質以下の画像を送信する程度の使い方であれば、テザリングを含めた右側の通信品質でも十分です。覚えておきましょう。

「テザリング」の詳細記事はこちら

まとめ

本記事で紹介した格安SIMにまつわる用語をまとめると、以下のような意味となります。

SIMカード
契約者を特定するための情報が記録された小型端末。スマホに挿すことで、電話やインターネットが使える。
MVNO(仮想移動体通信事業者)
格安の月額料金でSIMの契約を提供する通信会社。
格安SIM
MVNOと契約したSIMカード。スマホに挿して使うことで、安い月額料金でスマホが使える。
格安スマホ
格安SIMを挿した(挿すための)スマートフォン。「本体の価格が安いスマホ」という意味ではない。
ドコモ系・au系・ソフトバンク系
ドコモ・au・ソフトバンクの内、どの電波を借りて運営している格安SIMかを分ける名称。
音声通話プラン
電話とインターネットが両方使える標準的なプラン。
データ通信プラン
インターネットのみ利用できる限定的なプラン。SMS付きか、SMS無しに分かれる。
エントリーパッケージ
初期費用(契約事務手数料)を安く抑えるための「前売り券」のようなもの。
MNP契約
電話番号を引き継いで、他社へ乗り換える契約。
新規契約
電話番号やプランなど、まったく新しい回線を作り出す契約。
機種変更
電話番号や契約会社などはそのままで、機種やプランのみを切り替える契約。
SIMロックスマホ
他社のSIMカードが利用できない状態のスマホ。同じ会社の系列であれば、SIMロック状態でも利用できるスマホもある。
SIMフリースマホ
SIMロックがかかっていない状態のスマホ。すべての会社のSIMカードが利用できる。
対応バンド
スマホとSIMの対応している電波の種類。対応電波の種類が多いほど、いろんな場所でスマホをネットワークに接続できる。
GB(ギガバイト)
データ容量をあらわす単位。1ヶ月高速通信のインターネットが使える利用量と、スマホ本体に収納できるデータ保存量の2種類の意味がある。
テザリング
事業者の電波を中継して、パソコンやタブレットなどの、ネット接続できる端末をインターネットに繋げることができるサービス。

格安SIMを検討するときに障害となるポイントとして、このような「専門用語が付きまとう」ことが挙げられます。しかし、意味がよく分からないからと諦めてしまうのは非常にもったいないです。

当サイトは、格安SIMのことが全くわからない「完全な初心者の方」に向けて情報発信をしています。当サイトの記事を読み進めれば、何も苦労せずに最適な格安SIMに出会うことができるでしょう。


大手携帯会社では、ショップ店員に不要なオプションを付けられたり、複雑な条件で分かりにくかったり、なかなか理想的な契約を行うことができません。

一方で格安SIMであれば、Webから申し込むことで月1,500~2,000円などの通信料となります。また、プラン内容も、すべて自分の思い通りに決めることができるため、不要なオプションで金額が高騰することはありません。

ただ、格安SIMによって、以下のような違いがあります。

  • 通信速度の速さ
  • 特典やキャンペーンの充実度
  • アフターフォロー
  • ショップの有無
  • カード払い以外の支払いが可能か
  • 単独契約向けか複数契約(家族)向けか

これらを理解したうえで格安SIMを選ぶようにしましょう。以下のページで格安SIMの特徴を解説しているため、それぞれの事業者の違いを学ぶことで、格安SIMを選ぶときの失敗を防ぐことができます。