格安SIMを契約すると、初月の引き落としのときに、必ず3000円の初期費用(契約事務手数料)がかかります。しかし、エントリーパッケージ(申し込みパッケージ)と呼ばれる商品を事前に購入しておけば、前述の初期費用を免除することができます。

パッケージ価格は安いもので500円程度から入手できるため、エントリーパッケージを先に購入しておくことで、3000円の初期費用を支払うよりも安く済ませることができます。そのため、基本的にエントリーパッケージは事前に購入した方がいいです。

ただし、エントリーパッケージを選ぼうとすると、パッケージに様々なことが書かれています。そのため、何を買えばいいのか分からなくなることが多いです。

ここでは、格安SIM購入にあたって、エントリーパッケージの見分け方や購入方法、デメリットについて触れていきます。種類の違いや特性を理解すれば、お店やネットショップなどでパッケージを購入するときに、何を買えばいいのか迷うことがなくなります。

エントリーパッケージとは何か

エントリーパッケージとは、簡単にいえば「格安SIMの初期費用を減らせる前売り券」のようなものです。エントリーパッケージは、ショップ・家電量販店などの実店舗や、Amazonなどのネットショップで販売されています。

エントリーパッケージに記載された「エントリーコード」を申し込み時に入力することにより、事務手数料の負担がかからない状態で契約することができます。また、エントリーパッケージには手続きの手順なども記されているため、格安SIMの申し込み方法が分からない場合にも重宝します。

ただ、いざエントリーパッケージを買うとき、見慣れない文字がパッケージに記載されているのが目に留まります。例えば、「データ・SMS・音声・nano・micro・通常・NO SIM」などです。

このような単語がパッケージにびっしりと書かれています。これを理解していないと、自分が求めているエントリーパッケージを買うことができません。そのため、エントリーパッケージに記載された単語の意味を今から説明していきます。

パッケージに書かれた3つのプランを見極める

格安SIMには、「音声通話・データ通信(SMS付き)・データ通信(SMS無し)」という3つのプランが存在します。それぞれ、以下のような契約内容になります。

  • 音声通話プラン…音声通話+SMS+インターネット
  • データ通信専用プラン(SMS付き)…SMS+インターネット
  • データ通信専用プラン(SMS無し)…インターネットのみ

音声通話プランとは、通話とインターネットができる契約のことを指します。すべての機能が利用できるため、基本的に9割以上のユーザーが音声通話プランに加入します。LINE電話などのIP電話ではなく、電話番号を使って通話をしたい場合は、音声通話プランを選ぶ必要があります。

一方、データ通信専用プランはインターネットのみの契約となります。データ通信専用プランは電話番号を用いて通話をすることができません。そのため、2台持ちや電話を全く利用しない場合に選択するプランとなります。

さらに、データ通信専用プランには、SMS機能の有無により2種類に分かれます

SMS(ショート・メッセージ・サービス)とは、70文字程度の短いメールを送ることができるサービスです。画像や動画は送ることができません。また、インターネットが繋がっていなくても、電話回線が繋がっていればメールを送ることができます。

以上のように、格安SIMには3つのプランが存在します。ほとんどの場合は、音声通話プランを申し込む形になりますが、自分の求める機能がどれなのかを予め知っておく必要があります。

音声通話やデータ通信に関する詳細記事はこちら

パッケージにおけるプランの見分け方

ただ、実際に店頭やネットでエントリーパッケージを見てみると、さまざまなことが書いてあり、何を選べばいいか分からなくなることが多いです。上記のプランの種類を見分けるには、言葉の意味を理解しなければなりません。

例えば、データ通信専用SIM(SMS無し)を示す言葉としては、「データ」や「データ通信」などと省略されていることが多いです。

一方で、データ通信専用SIM(SMS付き)は「SMS」や「SMSあり」「SMS対応」などと表記されます。音声通話SIMは「音声」「音声通話」「音声通話機能付き」「音声通話対応」などです。

格安SIM事業者「iijmio」のエントリーパッケージ
格安SIM事業者「Umobile」のエントリーパッケージ

事業者によって表記の仕方は異なりますが、言っていることは同じです。言葉自体を覚えるのではなく、言葉の意味を理解するようにしてください。

しかし、見分けが難しい部分もあります。データ通信専用SIM(SMS無し)のパッケージでは、プランの種類を示す言葉が何も書かれていないことがあります。これは、通話やSMSが付与されていない最低限のSIMという意味で無記入になっていることがあるためです。

少し紛らわしいですが、「データ」「SMS」「音声」などの言葉が何も書かれていないパッケージを見かけたら、データ通信専用SIM(SMS無し)であると判断しましょう。

また、エントリーパッケージによっては、上記の「音声通話」や「データ通信」を共通で利用できるパッケージもあります。

音声通話SIMは、基本的に共用可能なパッケージになります。このタイプのパッケージであれば、実際に申し込みをするときにプランを自由に選択できるため、パッケージを選ぶ段階で考慮する必要はありません。

このように、まずはプランの種類を見極めてから、エントリーパッケージを選ぶようにして下さい。

SIMカード在中のパッケージ(データ通信SIM)

通常、音声通話プランに対応したエントリーパッケージには、エントリーコードが記載されているだけです。エントリーコードを使ってインターネットで申し込みをしたあと、数日後にSIMカードが格安SIM事業者から送られてくる流れとなります。

一方、データ通信専用プランに対応したエントリーパッケージは、中にSIMカードが入っていることが多いです。なぜなら、電話番号が設けられないプランのため、番号の発行や切り替えをする時間が必要がないからです

そのため、インターネットで申し込みをした直後に同封されたSIMカードを挿せば、すぐにSIMを利用できるようになります。

ただし、SIMカードが在中しているパッケージを購入する場合、販売しているSIMカードの大きさの違いを認識しておく必要があります。SIMカードには、下記のように3つのサイズがあります。

  • 通常SIMカード
  • microSIMカード(マイクロシム)
  • nanoSIMカード(ナノシム)

通常サイズのSIMカードは格安SIMとしてはほとんど利用されていないので、ナノシムかマイクロシムの2つが選択肢なります。

スマホによって挿入できるSIMのサイズが異なります。格安SIMと一緒にスマホを購入する場合は別ですが、もともと持っているスマホを格安SIMに流用するのであれば、あなたが使おうとしているスマホが、どのサイズのSIMに該当するのかを確認する必要があります。

確認する方法のひとつとして、自分のスマホのSIM差込口を直接確認することで視認できます。差込口には以下の3種類があります。

  • ピンを挿してSIMのトレーを引き出すタイプ
  • 爪を引っ掛けてSIMのトレーを引き出すタイプ
  • 電池パックの収納スペースにトレーが設置されているタイプ

iPhoneやGalaxyのようなピンを挿してSIMを入れるトレーを引き出すタイプでは、SIMピンと呼ばれるクリップのような小さいピンを、爪楊枝ほどの太さの小さい穴へ差し込むことで、トレーを引き出せます。

ピンを挿してSIMのトレーを引き出すタイプ

爪を引っ掛けてSIMのトレーを引き出すタイプでは、側面の小さな隙間に爪を入れてそのまま引っ張り出します。XperiaやArrowsなど日本国内の現行スマホでよく見かけるタイプです。

爪を引っ掛けてSIMのトレーを引き出すタイプ

電池パックを入れるスペースにSIMトレーが収納されているタイプでは、本体の裏のフタを取り外し電池パックを抜いた後、内部にSIMトレーが内蔵されているのが確認できます。昔のスマホによく見られるタイプですが、電池パックが本体と一体型になった今ではあまり見かけなくなりました。

電池パックの収納スペースにトレーが設置されているタイプ

このようにして、スマホで利用するSIMカードのサイズを確認できます。今の主流はナノシムのため、マイクロシムや通常シムはあまり使うことはありません。

ただ、古いスマホを中古で購入したり、ガラケーに格安SIMを入れて使ったりする場合は、マイクロSIMや通常SIMを利用することもあるため、自分が利用する端末がどのサイズのSIMに対応しているかを予め調べておいてください。

パッケージにおけるSIMサイズの見分け方

続いて見分けを付けるべきポイントはSIMのサイズです。

格安SIMのパッケージを見たとき、サイズは比較的分かりやすく書いてあります。nanoSIMカードであれば「nano」や「ナノ」と書かれており、microSIMカードであれば「micro」や「マイクロ」と書かれています。

しかし、音声通話プランに対応したパッケージには、「NO SIM」や「全SIMサイズ対応」と書かれているものがあります。これはいったいどういう意味なのでしょうか。

先ほど説明した通り、音声通話SIMは電話番号の発行手続きに時間がかかるため、SIMカードが後日に送られてきます。そのため、パッケージを購入する段階でSIMカードのサイズを選ぶことができません。

音声通話SIMだけはパッケージ購入時ではなく、インターネットの申し込み時にサイズを決めるため、「NO SIM」や「全SIMサイズ対応」という表記のされ方になっています。

つまり、データ通信専用SIMを選ぶときにはSMS無し・SMS付き・nanoSIM・microSIM・通常SIMを決める必要があるため、6通りの選択肢があります。一方、音声通話SIMは基本的に後日郵送のため、選択肢は1つだけとなります。

以上の内容を把握したうえで、パッケージを選びましょう。

格安SIMとスマホには相性がある

もうひとつ確認しなければならないこととして、あなたが格安スマホとして利用しようとしている端末を格安SIMで利用できるのかという問題があります。

パッケージを見ると、ほとんど「NTTドコモXi端末」や「FOMA端末」と書いてあります。これはドコモのスマホであれば、基本的にそのまま格安スマホとして利用できるという意味になります。

格安SIM事業者の9割はdocomoの通信設備を借りて運営しているため、ドコモのスマホであれば、ほとんどの格安SIMに対応しています

あとは「SIMフリー端末」と書かれていることもあります。これは、SIMロック(他社のSIMカードを認識しない状態)を解除したスマホであれば利用可能という意味になります。

ただ、スマホの相性に関してはパッケージだけで判断することは難しいです。なぜなら、SIMとスマホには「対応バンド」と呼ばれる周波数の組み合わせで利用できるかどうかが変わってくるからです。

そのため、機種の相性はパッケージに記載された情報を頼りにするのではなく、あらかじめ対応バンドを確認したうえで格安SIMを決めるようにしてください。

「対応バンド」の詳細記事はこちら

もし、対応バンドがよく分からない場合は、各格安SIM事業者のホームページに「動作確認一覧表」と呼ばれる対応表があります。

格安SIM事業者側も、すべてのスマホが対応しているかを把握しているわけではありません。そのため、スマホごとに自社のSIMを挿してみて、動作するかどうかを都度チェックしています。そのため、ほとんどの会社がホームページに動作確認リストとして対応端末を掲載しています。

もし、今持っているスマホを格安スマホとして利用する場合、この動作確認リストで自分の持っているスマホの名前があるかを確認しておくといいでしょう。

格安SIM事業者「IIJmio」公式HPより引用

自分の持っている携帯の名前が分からない場合、画面操作で「設定→端末情報」と開けばスマホの名称を確認できます。docomoとauに至ってはスマホの本体自体に名前が書いてあることがほとんどです。例えば、docomoのXperiaXZsという機種であれば本体の背面にSO-03Jと書いてあります。

本体表面の記載を探す(XperiaXZsの場合)
画面上での型番確認方法(XperiaXZsの場合)

自分の持っているスマホの名前を把握し、各社の動作確認リストをチェックしましょう。「SIMフリー対応」と書かれていても本当に利用できる端末かどうかを自分で一度確認すべきです。

エントリーパッケージにデメリットはあるのか?

エントリーパッケージは、事前に購入しておけば初期費用を安く済ませることができます。そのため、基本的にはパッケージを購入した上で格安SIMの申し込みに望むべきです。

ただし、万が一格安SIMの審査が通らなかった場合、事前に払ったパッケージ分の料金が無駄になってしまうというデメリットがあります。

格安SIMを使うためには、事業者と契約しなければなりません。契約である以上「審査」があるため、場合によっては審査NGとなってしまう可能性があります。

エントリーパッケージを事前に購入したからといって、審査が通る保証はありません。そのため、パッケージ購入後に審査が通らなかった場合、先払いしたパッケージの料金は無駄になってしまいます。

ただ、使っていないエントリーコード自体は有効のため、使うことが出来なかったエントリーパッケージは、オークションなどで売ることができます。

私もメルカリなどを利用して購入した金額と同金額で売ることができました。したがって、エントリーパッケージが使えなかった場合は、他の人に売ると良いでしょう。

まとめ

格安SIMを契約するのであれば、直接契約するよりもパッケージを購入した後に契約した方が費用の節約になります。

しかし、パッケージにはさまざまなことが書かれており、ある程度の知識がなければパッケージ購入の際にどれを買えば良いのか迷ってしまいます。

主に、気をつけなければならないことは以下の3つです。

  • ネット・SMS・電話の3つのプランの違い
  • SIMのサイズの違い
  • スマホとの相性

これらの注意すべきポイントをしっかりとおさえ、プランの種類・サイズの違い・スマホとの互換性を意識した上で焦らずに格安SIMのパッケージを選ぶようにしてください。


大手携帯会社では、ショップ店員に不要なオプションを付けられたり、複雑な条件で分かりにくかったり、なかなか理想的な契約を行うことができません。

一方で格安SIMであれば、Webから申し込むことで月1,500~2,000円などの通信料となります。また、プラン内容も、すべて自分の思い通りに決めることができるため、不要なオプションで金額が高騰することはありません。

ただ、格安SIMによって、以下のような違いがあります。

  • 通信速度の速さ
  • 特典やキャンペーンの充実度
  • アフターフォロー
  • ショップの有無
  • カード払い以外の支払いが可能か
  • 単独契約向けか複数契約(家族)向けか

これらを理解したうえで格安SIMを選ぶようにしましょう。以下のページで格安SIMの特徴を解説しているため、それぞれの事業者の違いを学ぶことで、格安SIMを選ぶときの失敗を防ぐことができます。