毎月の携帯料金を安くする方法として、格安SIMへの乗り換えがあります。格安SIMに乗り換えれば、今まで無駄に支払っていた月額費用を大きく削減することができます。

ただ、格安SIMによってサービス内容は大きく異なります。実際、「格安SIMに乗り換えたいけど、何を基準に選べばいいのか分からない」と困っている人は多いです。

そこで家電量販店で携帯の販売員をしている私が、格安SIMの選び方に関するポイントや注意点を述べていきます。

格安SIM選びで失敗する人は、内容を理解せずに申し込む人がほとんどです。口コミ・評判の良い格安SIMを契約することで、理想的な格安SIMと契約できるようになります。

格安SIMの特徴や違いから選び方を見極める

格安SIMに変える際は、「自分の生活スタイル」と「格安SIMのそれぞれの特徴」について把握しておかなければなりません。

自分の生活スタイルとは、以下のようなものがあります。

  • スマホの利用頻度や多く使う時間帯
  • 自宅にWiFiがあるか
  • 格安SIM会社の別事業のサービスを使っているか(例:クレジットカード)等

自分を取り巻く環境と、格安SIMのメリットがマッチしているかどうかを事前に理解しておかなければ、最適な格安SIMを選ぶことができません。選ぶ際のポイントは例として、以下のようなものが挙げられます。

  • 時間帯による通信速度の低下
  • 自分とマッチするキャンペーンや特典など
  • アフターフォローの充実度
  • 「単独契約」か「複数契約(家族)」か
  • 支払先はクレジットカードか口座振替か

以下では、それぞれについて具体的に解説していきます。

スマホを使う頻度や時間帯による通信速度を考慮する

せっかく格安SIMを契約しても、快適にスマホを使うことができなければ意味がありません。そのためには、自分がスマホでインターネットを使うにあたっての利用頻度や使う時間帯を把握する必要があります。

なぜなら、格安SIMは時間帯によって通信速度が低下するおそれがあるからです。通信速度が安定している会社でおすすめの格安SIMは以下の2社になります。

  • UQモバイル
  • mineo(マイネオ)-ドコモ回線

格安SIMは大手キャリアから電波帯域を借りて運営しています。自社で通信設備を保有しているわけではないため、大手キャリアよりも快適に利用できる通信帯域に限界があります。

具体的には、早朝やお昼時などがもっとも電波が混雑する時間帯になります。実際に、私が測定したおすすめ格安SIM5社の通信速度の結果を以下に載せます(数字が大きいほど通信速度が速いです)。

朝(8:00)昼(12:00)夕(18:00)夜(0:00)
UQモバイル29.927.630.525.8
楽天モバイル(D)1.74.813.010.0
mineo(D)5.68.920.013.5
OCNモバイル3.04.00.346.2
IIJmio2.011.72.135.7

▼実際に測定したときの写真(iPhone7)

見ての通り、早朝や昼間の通信が混み合う時間帯になると、どの格安SIMも通信速度が低下しています。ただひとつ一日通して速度が安定しているのは、auのサブブランドであるUQモバイルぐらいです。

また、mineo(ドコモ回線)も混雑時の通信速度が速い傾向にあります。そのため、通信のスピードを意識するならUQモバイルかmineoがおすすめです。

ただ、WiFi環境でインターネットを利用する場合は、WiFiのスピードに依存するため、通信速度を気にする必要はありません。したがって、早朝や昼間にWiFi環境以外で動画やゲームなどの高負荷な作業をする人は通信速度の安定性を重視すべきです。

キャンペーンやお得な特典を考慮する

通信速度をそこまで気にしない、もしくはWiFi環境下でネットを使う場合は、次に目を向けるべきはキャンペーンや特典になります。

同じ使い方をするなら、料金の負担を軽減したりポイントが溜まったりした方がいいに決まっています。

特典が充実している会社でおすすめの会社は以下の2社があります。

  • 楽天モバイル:楽天スーパーポイントが溜まる
  • OCNモバイルONE:端末が非常に安く購入できる

楽天モバイルは、楽天市場や楽天カードなどの楽天に関係するサービスを使っている人に対して恩恵が大きいです。

例えば私は「楽天モバイル契約者」「楽天カード保持者」「楽天市場アプリ利用者」という3つの条件を満たしています。この場合、楽天市場で買い物をしたときにもらえるポイントが通常の8倍になります

他にも、楽天のさまざまなサービスを利用している人は最大で20倍近くのポイント還元になることもあります。

楽天ポイントが使える加盟店は全国で無数にあります。日本で暮らしていれば、溜まった楽天ポイントの使い道に困ることはほとんどありません。そのため、楽天のサービスを日常的に使っているユーザーはお得に利用できる格安SIMになります。

また、端末をセット購入するときに注目したいのがOCNモバイルONEです。OCNモバイルONEでは、契約時に端末をセット購入するときの本体価格が極めて安くなる傾向があります。

例えば、「moto g7 plus」というスマホを購入しようとしたとき、IIJmio(みおふぉん)やLINEモバイルなどでは35000円以上の金額ですが、OCNモバイルONEは発売記念特化キャンペーンということで約半額の18800円(税抜)で売られていました。

他の端末でも、何かしらのキャンペーンを行っていることが多いです。このように、OCNモバイルONEでは破格の値段で端末を購入することができます。

さらに言えば、OCNモバイルONEは最低利用期間が6ヶ月間のみのため、サービス内容が合わなければ、購入した端末を流用して他の格安SIMに乗り換えてしまうことも容易です。

キャンペーンやポイント還元をうまく使えば、ただでさえ安い格安SIMにそれ以上の付加価値を付けることもできます。

スマホのことに疎い場合はアフターフォローを重視する

一方でスマホのことについてあまり詳しくない人は、アフターフォローを重視するようにしましょう。格安SIMの初心者がつまずいてしまいがちなトラブルを回避し、契約後の後悔を減らすことができるからです。

アフターフォローに関して、特筆すべき格安SIMは以下の3社があります。

  • mineo(マイネオ)
  • UQモバイル
  • 楽天モバイル

アフターフォローといっても、「不明点などの質問に応えてもらいたい」「修理などのトラブルに対応してもらいたい」など、サービス内容はさまざまです。

例えば、mineo(マイネオ)では、ユーザーの質問にユーザーが応えてくれる「マイネ王」と呼ばれるコミュニケーションサイトが充実しています。このサイトに分からないことや困っていることを投稿すれば、mineoのユーザーが質問に答えてくれたりパケットを譲ってくれたりします

また、なぜかは分かりませんが、mineoユーザーは質問に対する回答が非常に早いです。私も試しに質問をしてみたことがありますが、ものの5分程度で返事が返ってきたことがありました。

遅くても20分ほどで何かしらの返事が返ってくることがほとんどです。そのため、急を要する内容であっても非常に頼りになります。

初心者にも優しく教えてくれるため、初めて格安SIMを契約して不安な人は「マイネ王」を活用している傾向があります

一方、スマホの故障などのトラブルがあった際に、店頭窓口で対応してほしいという人も一定数います。そのような人は、UQモバイルか楽天モバイルを選べば、修理受付可能なショップがあります

ただし、家電量販店などに入っている代理受付店では、修理対応ができないことが多いです。そのため、格安SIM事業者が直接運営している直営店に足を運ぶ必要があります。

修理対応をwebや電話による問い合わせで行うのが面倒な人は、ショップ受付が可能な格安SIMを選ぶといいでしょう。

「単独」で乗り換えるのか、「家族」で乗り換えるのか

契約する回線数が「単独」なのか「複数」なのかによっても、格安SIMの選び方が変わってきます。単独で申し込んだ方がお得なところと、複数で申し込んだ方がお得なところがあるからです。

複数回線を申し込むとお得に利用できる格安SIMは以下の2社があります。

  • IIJmio(みおふぉん)
  • OCNモバイルONE

家族で利用する場合、IIJmio(みおふぉん)やOCNモバイルONEがおすすめです。前述の2社は、家族で利用するためのシェアプランや家族割などの特典が充実しています。

例えば、IIJmioやOCNモバイルONEでは、一つの契約回線にSIMを一枚400円(税抜)で追加することができます。追加したSIMは、一回線目で契約したプランのパケットをシェアして使うことができます。

特に、IIJmioのファミリーシェアプランを選んだ場合、3枚目までは追加の400円(税抜)が発生しません。そのため、3人まではファミリーシェアプランの3260円/月(税抜)で12GBをシェアすることができます。

この場合、1人あたり1086円/月(税抜)で利用できる計算になります(3260÷3=1086)。

また、IIJmioではインターネットだけでなく、通話に関しても家族向けのオプションが用意されています。具体的には、以下の通話定額オプションになります。

本来、格安SIMでは通話をするたびに30秒あたり20円(税抜)の通話料金が発生します。上記の通話オプションを申し込めば、家族回線同士なら一度の通話で30分以内の通話料が免除されます。そのため、家族とある程度の長電話をしても問題ありません。

家族で利用することに長けた格安SIMは「IIJmio」と「OCNモバイルONE」が挙げられますが、中でもIIJmioは家族で使うと有利に働くサービスが多いといえます。

支払先をクレジットカード以外に設定できるのか

さらに、毎月の引き落とし先をクレジットカード以外で行いたい場合、口座振替やデビットカードなどで支払えるかどうかを確認しなければいけません。ほとんどの格安SIMはクレジットカードの支払いしか設定できないからです。

このうち、口座振替やデビットカードが指定できる格安SIMは以下の3社です。

  • UQモバイル
  • 楽天モバイル
  • OCNモバイルONE

ただし、口座振替可能な格安SIMであっても条件付きの場合が多いです。

例えば、UQモバイルはMNP(他社からの乗り換え)であれば口座振替やデビットカードを指定できますが、新規契約(新たに電話番号を発行する契約)では、クレジットカードしか指定することができません。

このようにほとんどの格安SIMは、クレジットカードによる支払いを要求してきます。クレジットカードの支払いが主流である理由は、審査上の問題になります。

クレジットカードは、カード所持者であることがすでに信用の証となります。大手キャリアのように大規模な組織であれば別ですが、格安SIMは中小企業が運営しているところが多いため、代金を踏み倒されるリスクを極力避けたいと考えています。

クレジットカード払いであれば、格安SIM側への支払いは約束されます。そのため、格安SIM事業者はクレジットカードによる支払いを推奨しているのです。

したがって、どうしてもクレジットカード以外で引き落としをしたい場合は、選べる格安SIMはかなり限定的になると覚えておいてください。

格安SIM選びに失敗する人の特徴とは

格安SIMは月額金額だけでなく、さまざまな特典やキャンペーンもあるため、切り替えるメリットは大きいです。

しかし、格安SIMに乗り換えた人の中には「格安SIMなんかにするんじゃなかった」と契約したことを後悔する人もいます。それはなぜでしょうか。

前項で述べたポイントを考慮せず、ブランド名や人気だからという理由で契約してしまう人が非常に多いからです

例えば、私が家電量販店で働いているとき、楽天モバイルに乗り換えたお客さんがいました。そのお客さんは楽天のサービスをよく使っており、契約者数がNo.1の人気の格安SIMだったこともあり楽天モバイルに変えたそうです。

しかし、そのお客さんは「スマホでゲームや動画を昼の休憩中に見る」という使い方をしていました。しかし、楽天モバイルは他の格安SIMと比べると、電波が混雑しているときの通信速度が遅い傾向にあります。

そのため、昼間の休み時間にまったくゲームや動画の通信が行えず、「楽天モバイルに変えるんじゃなかった…」とぼやいていました。

他にも、最低利用期間をしっかり確認せずに契約してしまったため、「すぐに解約するつもりが2年間の契約縛りがあって変えられない!」という人もいました。

したがって、自分がどのようなスマホの使い方をするのかをきちんと把握した上で、格安SIMを選ぶようにしましょう。

選び方を知り、口コミ・評判の良い格安SIMを契約する

携帯の月額料金を安く抑えるもっとも確実な方法が格安SIMへの乗り換えです。

ただ、格安SIMによってそれぞれの特徴や違いがあります。こうしたことを理解したうえで選ぶようにしましょう。ただ、格安SIMを提供する会社は30社以上存在します。その中で、特に口コミ・評判の良い格安SIMとしては以下の5つがあります。

  • UQモバイル
  • 楽天モバイル
  • mineo(マイネオ)
  • OCNモバイルONE
  • IIJmio(みおふぉん)

私自身、いろいろな格安SIMを利用した中でも、この5社がもっとも使い勝手の良かったものになります。

それぞれの特徴や違いとしては、以下のようになります。

・UQモバイル

格安SIMの中でも、通信速度がもっとも安定していることで知られるのがUQモバイルです。昼間などの通信が混雑する時間帯でも、快適に動画やゲームを利用することができる格安SIMとなります。口座振替が指定できたり、ショップも各地に点在していたりします。

UQモバイルは大手キャリアと同じく2年間の更新契約があります。ただ、サービス内容や品質は大手キャリアに近いため、大手キャリアのサービス品質を落としたくない場合はおすすめです。


・楽天モバイル

契約者数No.1の格安SIMとして知られており、楽天ポイントの還元率が非常に高いです。そのため、楽天市場や楽天カードなどの楽天に関連するサービスを利用している人に向いている格安SIMが楽天モバイルです。口座振替が指定できたり、ショップも各地に点在していたりします。

通信速度が他と比べると少し遅いものの、WiFi環境下で利用すれば問題はありません。通信速度以外は、際立ってデメリットが少ないのも楽天モバイルの魅力のひとつです。


・mineo(マイネオ)

ユーザー同士の助け合いの文化が根強い格安SIMがmineo(マイネオ)です。コミュニケーションサイト「マイネ王」により、気軽にmineoユーザー同士が意見交換をしたり、パケットを譲り合ったりすることができます。

「ショップがない」「クレジットカード以外の支払いができない」というデメリットがあるものの、一部の契約では解約金がかからないという特徴もあるため、格安SIM初心者には最適です


・OCNモバイルONE

端末をセット購入するときのキャンペーンが充実している格安SIMがOCNモバイルONEです。スマホを新しく購入するときは、安価に端末を買うことができます

支払先に口座振替を指定できますが、ショップはありません。高額な端末代金の負担を少しでも軽減したいのであればOCNモバイルONEが適しています。


・IIJmio(みおふぉん)

老舗の通信事業者として歴史が長く、20年以上のキャリアを誇る会社のサービスがIIJmio(みおふぉん)です。通信障害などのトラブルや新サービスや新機種への対応が迅速で、ユーザーの企業に対する信頼感も厚いです。

また、家族向けに特化した「ファミリーシェアプラン」というプランがあるのも特徴的です。家族で3人までなら追加料金なしで利用することができます。また、家族同士の通話も30分まで無料にできるオプションがあるため、家族まるごと格安SIMへ切り替えようとしているならIIJmioがおすすめです


大手携帯会社では、ショップ店員に不要なオプションを付けられたり、複雑な条件で分かりにくかったり、なかなか理想的な契約を行うことができません。

一方で格安SIMであれば、Webから申し込むことで月1,500~2,000円などの通信料となります。また、プラン内容も、すべて自分の思い通りに決めることができるため、不要なオプションで金額が高騰することはありません。

ただ、格安SIMによって、以下のような違いがあります。

  • 通信速度の速さ
  • 特典やキャンペーンの充実度
  • アフターフォロー
  • ショップの有無
  • カード払い以外の支払いが可能か
  • 単独契約向けか複数契約(家族)向けか

これらを理解したうえで格安SIMを選ぶようにしましょう。以下のページで格安SIMの特徴を解説しているため、それぞれの事業者の違いを学ぶことで、格安SIMを選ぶときの失敗を防ぐことができます。