ドコモの提供するプラン内容がまったく新しいものに変わることをご存知でしょうか。

2019年6月から、複雑化し過ぎてしまった料金形態を一新し、「シンプルでお得な料金プラン」と銘打ったドコモの新料金プラン(分離プラン)が始まりました。

ただ、シンプルなプランと言ってはいるものの、実際には、契約にあたって様々なことに気を配る必要があります。特に、適用のタイミングに留意しなければ、思わぬ損をしてしまうことにつながるかもしれません。

この記事では、ドコモの新料金プランへ移行するにあたって、新料金プランの適用のタイミングに関する注意点などを解説します。この記事を読めば、ドコモの新料金プランの落とし穴を理解し、スムーズに移行することができます。

私は家電量販店で携帯の販売員をしています。ドコモの営業担当者などから直接仕入れた情報を元に、新料金プランの内容を紐解いていきます。

新料金プランの申込方法は2種類ある

話の本筋に入る前に、今回の内容でもっとも重要な要素となる申し込みのタイミングについて話しておきます。

新料金プランの申込方法として、「プラン即時変更(即時適用)」と「プラン翌月予約(翌月適用)」という2種類の方法が選択できます。

  • プラン即時変更…申し込み当月から新料金プランに切り替わる
  • プラン翌月予約…申し込みの翌月1日から新料金プランに切り替わる

即時適用か翌月適用のいずれかによって、二重課金やキャンペーンの終了時期などの兼ね合いが変わってきます

それでは、これから各種プランやキャンペーンなどの最適な適用タイミングを見ていきましょう。

「月々サポート」「docomo with」等の適用者はどうなる

旧料金プランには、対象の機種を購入するときに付く「月々サポート」「docomo with」「端末購入サポート」といった割引キャンペーンがありました。

▼「月々サポート」=本体料金の負担を軽減する補助値引きのようなもの

ただ、新料金プランに移行する際、プランの適用タイミングによっては、割引を1回分損してしまったり、解除料金が請求されたりすることがあります。

新料金プランに移行する際、プラン即時変更を行うと、「月々サポート」「docomo with」は前月末で終了してしまいます。つまり、プラン変更を行った当月には割引が適用されなくなってしまいます。

一方、プラン翌月予約で申し込みをした場合、プランを申し込んだ当月は旧料金プランが維持されるため、キャンペーンが当月分までは適用されます。

また、「端末購入サポート」適用者には、端末購入から1年間で機種を変更してしまうと、解除料が請求されてしまう「規定利用期間」というものが定められています。

もし、プラン即時変更を行った月が、端末購入サポートの規定利用期間内であった場合、解除料を支払わなければなりません。

しかし、端末購入サポートの規定利用期間が当月で終了する場合、こちらも「プラン翌月予約」で申し込むことによって、サポート解除料を支払わずに済むことができます。

まとめると、それぞれの適用タイミングで以下のような結果となります。

▼月サポ・with適用中

プラン即時変更プラン翌月予約
月サポ・withは前月末で終了月サポ・withは当月まで適用

▼端サポ規定利用期間が「最終月」の場合

プラン即時変更プラン翌月予約
解除料が発生解除料は発生しない

このように、当月適用か翌月適用のいずれかによって、負担金額に大きな差が生まれる可能性があります。

そのため、まずは自分の契約がどのようになっているかを確認し、翌月適用にした方がいい場合は、「プラン翌月予約」にて申し込みを行う必要があります。

新規受付終了の考え方(カケホーダイ&パケあえる)

2019年の6月から新料金プランが始まる関係で、2019年5月末で旧料金プラン(カケホーダイ&パケあえる)の新規受付は終了してしまいます。

ただ、5月末の新規受付終了後も、「カケホーダイ&パケあえる(旧料金)」内の基本プランの変更およびパケットパックの変更・申し込みは可能となります。

画像のように、「カケホーダイ&パケあえる」以外からのプラン変更は行うことができません。

しかし、例えば、「カケホーダイ&パケあえる」内で「カケホーダイプラン」から「カケホーダイライトプラン」へ変更することは、6月以降でも可能となります。

ただし、「カケホーダイ&パケあえる」から一度でも別のプランへ変更した場合、もう元のプランに戻すことはできません。

料金プラン変更のタイミングとは

移行前後の料金プランによっては、適用のタイミングがあらかじめ決められてしまうことがあります。

例えば、シェアパックから「新料金プラン」へ移行する場合、必ず翌月適用となります。前述のプラン移行の場合、当月適用は実施できません。

このように、プラン移行の組み合わせによっては、当月と翌月を選べないことがあります。

旧料金と新料金の移行の組み合わせによる適用タイミングを以下に載せるので、参考にしてください。今は左側の「カケ&パケ(旧料金プラン)」から新料金プランへ変更するパターンのみ気にしておけば大丈夫です。

旧料金から新料金への移行について

では、前述の内容を踏まえたうえで、旧料金プランから新料金プランへ移行する際の注意点を述べていきます。

プラン変更の考え方

シェアパック・2台目プラス以外から新料金プランへ変更する場合は、「即時適用or翌月適用」を任意で選択することが可能です。

さらに、即時適用を選択した場合、二重課金されることはなく、当月1日から契約していた扱いで再計算されます(優遇再計算)。

例えば、旧料金の「シンプルプラン×ウルトラデータLパック(20GB)」に加入していた人が、11日に新料金の「ギガホ(30GB)」へプラン変更をしたとします。

この場合、当月1日から「ギガホ」を使っていた前提で料金やデータ容量が再計算されます。

ただ、料金は上書きされるものの、10日までの間に使ったデータ容量は、新しいプランで使ったものとして計算されます。

ちなみに、プラン変更前に既に7GB以上データ容量を利用している人がギガライト(~7GB)を即時適用した場合、変更直後に通信制限が発生してしまいます。

なぜなら、プラン変更を即時適用すると、当月1日からギガライトを契約していたことになるため、すでにギガライトで7GB以上利用していることにされてしまうからです

ギガライトとは、1~7GBまでの使用量に応じて月額料金が変動する従量制のプランです。ギガライトは7GB以上使うと、ネットの接続速度が遅くなる「通信制限」がかかります。

そのため、もし月半ばで通信制限をかけたくない場合は「ギガホ(30GB)の即時適用」か「ギガライト(~7GB)の翌月適用」を選択しましょう。

音声オプション付与について

旧料金から新料金への即時適用と、同時オーダーで音声通話オプションを申し込んだ場合、音声通話オプションも当月1日から契約していたものとして再計算されます。

例えば、7月6日に10分間の通話をしたとします。10分間の通話量は400円(税抜)です。その後、7月11日に即時適用によるプラン変更を行った場合、以下のように再計算されます。

また、同日であったとしても、新料金プランの変更とは別に後から音声オプションを付与した場合は再計算の対象には入りません。その場合、音声オプションに加入していなかった期間の通話料は発生してしまいます

したがって、1日からの再計算を受けたい場合は、必ず同時にオーダーをする必要があります。

高額請求のリスクがあるパターンとは

『ISP&パック契約なし』で旧料金を契約している場合は、予約オーダー(翌月適用)を入れると高額請求になるおそれがあります。

なぜなら、パケットパックは翌月適用になりますが、ISPは登録のシステム上、必ず「当月適用」になってしまうからです。

順を追って説明しましょう。

高額請求になる仕組みを説明するには、旧料金におけるISPとパケットパックの内容を理解しておく必要があります。ISPとパケットパックの説明を以下に載せます。

ISPインターネット接続サービス(プロバイダー)のこと。
これが無いと、そもそもスマホで
インターネットを使うことができない。
パケットパックインターネットの利用量を抑制するプラン。
これが無いと、インターネットを使った分だけ
どこまでも青天井に料金が上がり、
高額請求になってしまう可能性がある。

基本的に、ISPとパケットパックはセットで申し込みます。なぜなら、ISPだけ付帯するとインターネットは使えても、料金が一定額でストップしなくなってしまうため、高額請求になるおそれがあるからです。

そのため、ガラケーなどでインターネットを使わない人などは、そもそもISPとパケットパックを2つとも加入していないユーザーがほとんどです。

さて、上記の『ISP&パケットパックなし』の契約をしているユーザーが、新料金プランに変える場合、少しやっかいなことが起こります。

それは、新料金プランの特性上、「基本プラン/ISP/パケットパック」が一体型(パッケージ化)になっているため、ISPやパケットパックを外すことができません。

したがって、新料金プランでは、必ずISPとパケットパックが組み込まれてしまいます。そして、先に述べたように、ISPは登録システムの都合上、必ず「当月適用」になってしまいます。

すると、予約オーダー(翌月適用)にした場合、パケットパックのみが翌月適用になってしまうため、当月はパケットパックの付いていない状態でインターネットが使えるようになってしまうのです。

したがって、現状『ISP&パック契約なし』の状態で利用している場合、即時適用を利用するか、当月限りで良いのでベーシックパックなどのパケットパックを契約しておくことをおすすめします。

即時適用可否一覧

ややこしいので、旧料金から新料金に切り替えるにあたって、即時適用と翌月適用ができるかどうかの一覧を表にまとめます。参考にしてください。

新料金から新料金への移行について

まだ、先の話になりますが、新料金プランから新料金プランに移行する際の注意点も記載しておきます。

プラン変更の考え方

ギガホとギガライト間の行き来は同月中に行うことはできません。必ず、翌月適用になるため、予約という形になります。

ただ、他の新料金プランであるデータプラス・ケータイプラン・キッズケータイプランの3つから、ギガホ・ギガライトへ移行する場合は「即時適用or翌月適用」を選ぶことができます。

こちらも、旧料金から新料金への移行のときと同様に、即時適用では1日からさかのぼってプランが再計算されます。

そのため、即時適用と翌月適用のいずれの方がお得なのかを見極めてから、申し込む必要があります。

音声オプションの月途中の切り替えはできるか

音声通話オプションには、国内通話を完全に無料にする「かけ放題オプション(税抜1700円/月)」と、1回の通話を最初の5分だけ何度でも無料にできる「5分通話無料オプション(税抜700円/月)」の2つがあります。

原則として、月途中に音声通話オプションを付与・変更することは可能です。ただし、月途中に変更ができるのは、料金が安い方から高い方へ変更するときに限られます。

例えば、以下の内容であれば、問題なく当月中に切り替えができます。

  • 「オプション無し」→「5分通話無料OP」or「かけ放題OP」
  • 「5分通話無料OP」→「かけ放題オプションOP」

逆に言えば、高い方から低い方への変更は月途中に行うことはできないため、必ず翌月適用になってしまいます。以下の切り替えは、すべて翌月適用になります。

  • 「かけ放題OP」→「5分通話無料OP」or「オプション無し」
  • 「かけ放題OP」→「5分通話無料OP」

上記のような違いがあるため、切り替えを行う際は注意が必要です。

音声オプションの月途中の切り替えにおける請求

また、当月内に音声オプションの切り替えを行う際、オプション料金の請求は二重課金にはならず、「高いほう」の金額のみが計算されます。

ただし、通話料に関しては「通話のタイミングで契約していた音声通話オプション」に基づいて計算されます。

例えば、6日に10分の通話、21日に50分の通話をしているユーザーがいたとします。このユーザーは、もともと「5分通話無料オプション」に加入しており、11日時点で「かけ放題オプション」に月途中のオプション変更を行いました。

この場合、オプション料金は高い方が優先されるため、かけ放題オプションの1700円(税抜)が請求されます。そして、21日に行った50分間の通話は、かけ放題オプションの適用範囲のため、通話料はかかりません。

しかし、オプションの切り替えよりも前に行った「6日の10分間の通話料」に関しては、5分通話無料オプションの範疇に入るため、5分超過分の残り5分間の通話料(税抜200円)が請求されることになります。

即時適用可否一覧

新料金から新料金に切り替えるにあたって、即時適用と翌月適用のどちらになるのかを調べる簡単な方法があります。まずは、以下の画像を見てください。

上の画像を元に、適用タイミングを3パターンに分けることができます。以下にそれぞれのパターンを記載します。

■パターン① 即時適用 or 翌月適用

まずは、画像のプランを下から上にプラン変更する場合は「即時適用or翌月適用」を選ぶことができます

請求は、1日から新料金プランとしてさかのぼって計算されます(例:ケータイ→ギガライト、キッズ→ケータイ、データ→ギガホ等)。

■パターン② 即時適用かつ二重課金

変更元・変更先が「データプラス」もしくは「キッズケータイプラン」の場合、①のパターンを除いて、すべて即時適用かつ二重課金になります(例:データ→キッズ、ケータイ→データ、ケータイ→キッズ)。

■パターン② 翌月適用

変更先が「ギガホ・ギガライト・ケータイプラン」の場合、①の場合を除いて、すべて翌月適用になります。具体的には、上のプランから下のプラン、または同ランクのプランへ移行する場合になります(例:ギガホ↔︎ギガライト、ギガホ→ケータイ、ギガライト→ケータイ)。

以上の内容を理解しておけば、新プラン同士の変更をするときに、変更のタイミングや二重課金のおそれの有無を確認することができます。

適用タイミングに気をつけないと大損する可能性も

旧料金から新料金プランへ移行手続きを行うときは、当月適用・翌月適用によるさまざまな注意点を把握しておく必要があります。注意点をまとめると、以下の部分に気を付けなければなりません。

  • 「月々サポート」「docomo with」等キャンペーン適用の可否
  • 端末購入サポート解除料発生の有無
  • 旧料金から旧料金の移行は6月以降も可能(カケ&パケのみ)
  • 当月適用は当月1日から新料金に加入していた前提で再計算
  • 音声OPの当月適用はプラン切り替えと同時申込が必須
  • 既存が『ISP&パックなし』の場合、当月適用でないと高額請求になる

かなり内容がややこしいため、本記事を何度も熟読してから手続きを行うようにしてください。

ドコモで月額料金を安くする場合、契約縛りや条件付きが多いです。そのため、本当にシンプルで安くスマホを運用したい場合、格安SIMに変えることをおすすめします。


大手携帯会社では、ショップ店員に不要なオプションを付けられたり、複雑な条件で分かりにくかったり、なかなか理想的な契約を行うことができません。

一方で格安SIMであれば、Webから申し込むことで月1,500~2,000円などの通信料となります。また、プラン内容も、すべて自分の思い通りに決めることができるため、不要なオプションで金額が高騰することはありません。

ただ、格安SIMによって、以下のような違いがあります。

  • 通信速度の速さ
  • 特典やキャンペーンの充実度
  • アフターフォロー
  • ショップの有無
  • カード払い以外の支払いが可能か
  • 単独契約向けか複数契約(家族)向けか

これらを理解したうえで格安SIMを選ぶようにしましょう。以下のページで格安SIMの特徴を解説しているため、それぞれの事業者の違いを学ぶことで、格安SIMを選ぶときの失敗を防ぐことができます。